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【上級者向け】 理科の計算問題は数学と類推せよ!

■2023/12/14 【上級者向け】 理科の計算問題は数学と類推せよ!
こんにちは、アドバンス講師の杵淵です。
理科で出題される計算問題の多くは受験生の苦手分野と思います。

そんな苦手分野を今日はちょっと違った見方を得意にしてみましょう。
テーマは地震の問題で初期微動継続時間を求める計算問題です。
下の問題をちょっと考えてみてください。解けなかった人は続きを読んでみてください。

【例題】あなたは問題条件やグラフなどを読み取ってP波が毎秒7km, S波が毎秒4kmと分かっています。この地震でとある観測点では初期微動継続時間が15秒でした。この地点の震源からの距離を求めなさい。



できなかった人は騙されたと思って下の数学の文章題を考えてみてください。1次方程式の方程式問題です。

【補題】 AさんとBさんは同じ家に住んでいます。Aさんは歩いて毎分80mで、Bさんは走って毎分200mで同じ学校に行くと、Bさんのほうが通学時間は4分短くなりました。家と学校の距離をx mとしてこの家と学校の距離を求めなさい。




受験生はこの問題なら式を立てられるでしょう。
x/80 - x/120 = 4 と式を作ります。
計算すると x=960(m)と解けますね。

さて、この補題はさきほどの地震の例題と全く同じつくりをしていると気づくでしょうか?
AさんとBさんは移動速度が分かっていて、到着時刻の差も分かっています。そして聞かれているのは到着した時の時間差と同じものです。一方で地震の問題はP波とS波の速度、到着時刻の差(すなわち初期微動継続時間)が分かっていて聞かれているのはやはり距離です。だから、きっと同じように式が立てられるはずでは無いでしょうか!

歩いていくAさんの速度 毎分80m →S波の速度 毎秒4km
走っていくBさんの速度 毎分200m →P波の速度 毎秒7km
通学時間の差 4分 →初期微動継続時間(P波とS波が到着する時間差) 15秒
家と学校の距離 x m →震源から観測点までの距離 x km

このようにある事象と、他の事象との共通点を見つけていくことを類推【るいすい】と言います。あとは先ほどの問で立てた式 x/80 - x/120 = 4 を右側の数値に書き換えると、地震の問題も解くことができます。

x/4 - x/7 = 15
x = 140 (km)

理科の計算問題は複雑な数学の文章題よりもはるかにシンプルです。だからこそ、類推する力を磨くことで正答率の低い計算問題を攻略し、他の受験生に差をつけていきましょう。

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