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くじらの構文 ~比較を数学的に考える~

■2021/07/14 くじらの構文 ~比較を数学的に考える~
A whale is no more a fish than a horse is.

「クジラが魚でないのは、馬がではないのと同じだ」

高校英語で習った、比較の構文です。高校の先生も、説明に窮していた、そんな記憶があります。予備校でも、このクジラ構文が、なぜそうなるのかを納得のいく説明を聞いたことがありませんでした。

英文を日本語に訳す作業をする際、単語の意味に引っ張られてしまうと、よくわからない例文が多かったのが比較でした。

英語を数学的に解析していましょう。

① no 全否定の記号 符号は-(マイナス)
② more than ~ ~よりも多い 符号は+(プラス)

no は 後ろの比較(more than)を全力で否定します。比較、優劣を決めることを全否定する、つまり比べようがない=まったくの引き分け、そして、

マイナス × プラス = マイナス

引き分けは引き分けでもマイナスの引き分け、つまり、レベルの低い引き分け、クジラも馬も哺乳類であり、魚ではない、という意味になります。

ついでに、no more than five も同じような考え方でいけます。

more than five なら
「5よりも多い世界」、6以上の数が対象になります。つまり、4以下の数は問題になりません。

それをnoで全否定すると、6以上の数が全否定されるわけで、最低数値の5が残る、だから「5」だけしかない」という意味になります。

英語を日本語にする際、「記号」として見るといいですよ。



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